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開設日:1998年07月05日

更新日:2024年05月05日

牧師:大谷唯信 副牧師:森元國文

住所:〒198-0063 東京都青梅市梅郷 3-904-3

週報メッセージ(2024年5月5日)

わたしを呼べ

【聖書箇所】詩篇50:15

「悩みの⽇にわたしを呼べ、わたしはあなたを助け、あなたはわたしをあがめるであろう。」

 14年前、当時の調布教会⼤⾕信道牧師、祐⼦夫妻の次⼥⿇⾐花ちゃんの召天記念礼拝が⾏われた。出産を⼀週間後に控え、その準備の最後の打ち合わせも済み、⺟⼦共に健康であることを感謝し、あとはその⽇を待つばかりと喜びつつの⼣⾷も終わり家路についた。その⼆時間後である。悲しい知らせが・・・何度聞いても⼀瞬わからない。「エッまさか!」「どうして!」「そんな!」何と無⼒な事か。命に関しては私達は全くの無⼒なのだ。命は⾃分の命と思っているが実は⾃分の⼿にあるのではなく神の御⼿の中にあり、⾃分では触れる事さえ出来ない事を改めて突きつけられた思いであった。病院に家内とかけつけ⾚ちゃんを取り出す⼿術が終わるのを待つ。夜も明けてきた。やがて連れて来られた⾚ちゃんは2940gもありふっくらとし、元気な⾚ちゃんでスヤスヤと寝ている感じだ。まだ、あたたかい。医師は「全く健康で問題は何もなかった」とくり返す。しかし現実は死んでいるのだ。ピクリとも動かない。その現実が物凄い⼒で私達に押し迫ってくる。私達は何もできない。ただオロオロと悲しく⾔葉もない。これも現実である。今まで何と多くの⼈がこのような不条理な、不可解な苦しみや悲しみに出会ってきた事であろう。「何故、私がこんな⽬に遭わなければならないのか」「どうしてこんな事故にうちの⼈が・・・」と。しかし、御⾔葉はこういう危機的状況こそ⼤きく⾶躍できるチャンスと語っている。それは何か。悲しみを捨てる事か。前向きに奮い⽴てと⾔うのか。そうではない。神を信じる事である。「悩みの⽇にわたしを呼べ。わたしはあなたを助け、あなたはわたしをあがめるであろう」。わかってもわからなくても神を仰ぎ、神を待ち望むのだ。キリストの⼗字架があなたの中で⽣きた⼒になるからである。

大谷唯信牧師